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正しい現場改善のみが「儲け」に繋がる

独りよがりの現場改善は意味がない

マーケットの要求に合わせて素早く対応できるような生産現場がある事は「儲け」を出すために肝要です。
しかし、多くの現場にはこうした余裕がないという現実があります。
いつもクレームやトラブルの処理に追われていること、納期が現実的ではなかったために生産に無理が生じてしまっているなど多くの原因があります。
こうした状態ではマーケットの要求に応えることは難しく、また新しい受注を受けるための状態が整っていないために「儲け」を伸ばすことはできません。

しかし興味深い事に、こうした生産現場に限って「生産管理改善」をしていているのかという問に「yes」という返答が帰ってきます。
つまり現場では生産管理改善を行っている「つもり」になっているということです。
しかし独りよがりな生産管理改善は決して「儲け」に繋がることはないので、正しい生産管理改善を行なうことが必要です。
生産管理改善の基本は「現場改善」です。

正しくない現場改善の特徴

正しい現場改善には5Sというものがあります。
「清掃」「清潔」「整理」「整頓」「しつけ」という言葉の頭文字を取った5Sです。
この5Sに関して、儲けにつながっていない現場改善をしている生産現場には次のような声がよく聞かれます。
「5Sは生産現場を綺麗に保つためのものなので、常に清掃を行っているので5Sは完璧」
「5Sは新入社員やアルバイトが行なうものだ」
「5Sの基本は挨拶なので、挨拶をするようにしつけをしている」
こうした意見は一見すると間違っていないように感じますが、すべて本来の5Sの目的を逸してしまっていると言えます。
元々の5Sの目的とは生産現場である工場を綺麗にしておくということではありません。
ですから毎日従業員が雑巾で綺麗に拭いている、ホウキがけをしているということが5Sをしっかりと行っているので現場改善をしていることとは言えないということです。

5Sの目的は工場内を綺麗に保ち、無駄な在庫を無くすこと、物を探す無駄な時間を無くすこと、必要なものを取り出すために余計な物をどかす無駄をなくすなどの目的があります。
またよく掃除や整頓を行なうことで、何がどこにいくつあるのかを把握でき、在庫を完全に管理すること、さらに余計な物によって怪我をしてしまうことを避けることなどの目的もあります。
ですから単純に掃除をしていれば大丈夫、挨拶ができていれば大丈夫ということではありません。
きちんと5Sの目的が果たされている時に初めて現場改善が行われていて、それが生産管理改善につながっていると言えます。
では、具体的にどのように5Sを進めることができるでしょうか?

正しい整理方法

5Sの1つである「整理」はどのように行なうことができるでしょうか?
整理を正しく行なうためには、在庫を3つのカテゴリーに分ける必要があります。
「不良品」「不用品」「不急品」というカテゴリーです。

「不良品」とはなんでしょうか?
現状そのままでは使用することができないものの、修理や手直しをすることで使用が可能になるものです。
まずはこれを在庫の中から取り出すようにしますが、同時に修理の期限も定めるようにします。
期限までに直ったものについては通常の在庫の中に戻し、期限までに直らなかったものは不用品に移します。

「不用品」とはどのようなものでしょうか?
不用品とはいらないものということです。
すでに製造が行われていない商品の部品や機械といったものが、このカテゴリーに含まれてきます。
このカテゴリーの物についてはすぐに処分することができます。
但し、機械などになると処分するのにも費用がかかってきます。
こうした場合には、売上に関係してきてしまうので、黒字の時などに処分する事も可能です。
一度不用品として判断したのであれば、いつか使うかもしれないという考えを持たないようにしましょう。

「不急品」とはなんでしょうか?
簡単に言うと、不良品と不用品には含まれず、近々に使用する可能性はないものの、いつか使う可能性があるというものです。
整理をする時に一番多くなるのが、この「不急品」になります。
この「不急品」は数が多くなりますので、分かりやすいように目印を付けるほうが望ましいです。
赤い札に3ヶ月後の日付を書いて貼り付ける方法が一般的です。
対象になる在庫品は、製品、資材、仕掛品(部品・ユニット品・半完成品)が含まれるので、工場内にあるほとんどの物が対象となります。
不急品は3ヶ月が過ぎた後には、それ以上保管する必要はなく、不用品と同じ扱いになります。
この不急品の扱いに関しては、担当部署だけで行なうならなんでも保存しておこうという気持ちになることがあるので、かならず他の部署や工場のトップの人間が行なうようにするようにします。
こうすることで3ヶ月後に思い切って不用品として処分することもできるようになります。
以上が整理の方法です。

5Sのポイント整頓の正しい方法

5Sを完成させるためには「整頓」を正しく行なうことが重要になります。
正しい整頓の初めは、「グループ分け」をきちんと行なうということです。
同じ在庫であっても「不良品」「資材」「仕掛品」「製品」などグループが異なっていますので、グループごとに分けて管理するようにし、それぞれのコーナーを作り名前を記入します。

次に在庫の推移のデータを取るために、それぞれの在庫の出入を管理できるように「使用量」を記載するようにします。
在庫の動きを把握することで、製品の納品ペース・仕掛品の流れ、資材の使用状況といったものをデータ化することができます。
在庫の整頓をしながら、適正な量の納品や資材の発注などを行なう事ができるようになります。
納品の流れを把握することで、生産の平準化生産を行なうことができるようになり、資材在庫も適正になり、複数の受注があっても生産が毎日平均的になるので、生産ラインにとっても従業員にとっても大きなメリットになります。
まさに生産管理業務において整頓は肝要な部分であり、5Sがただ単に清掃や清潔だけで終わっては意味がないという事が理解できます。

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